こんにちは、眼鏡@ブライトコアです。
2017年2月9日に行われた「ザ・マーケティング」著者 ロン・ジェイコブス氏スペシャルセミナー「IoT時代を生き抜くダイレクトマーケティング」に参加してまいりましたのでレポートいたします。
セミナー情報
http://labolis.toppan-f.co.jp/topics/information/event/4136/
2017年のマーケティング及びダイレクトマーケティングのトレンド
「仕事をより早く、より過密に、より安く」を通して「クライアントの求める解決策」が大切になってくる。(いくつかの選択肢で思考に幅を持たせるのではなく、正解そのものを求められる。)
簡単なことではないが、「(瞬間ごとの)カスタマージャーニー」に注目することでそれらの解決策の一つとなる。消費者がその瞬間ごとにどのような心理状態で、それがどのような状態につながっていくのか、過去に集まったデータや技術をもとに調査し、これを見極め、その瞬間ごとに何ができるかを把握することが重要である。データマネジメントプラットフォーム(DMP)やセカンドパーティーデータ等の活用が必要。
注意点としては、カスタマージャーニーは確かに便利だがすべてに適応はできない。マーケターはカスタマーをすべてそれに当てはめようとしてしまう点がある。実際は波形に揺らぎながら進行するものだ。
そして、現代社会において消費者は、公式の言うことよりもSNSや口コミ等を重視する傾向にあることを念頭に置く必要がある。
AIについて
アメリカでは各企業が今までの作業にAIを介入させる動きが出てきている。AIによって広告やその日の記事を自動生成し、AmazonではAIによって値段を日々微調整しているのだ。これは、機械は突発的なミスを起こさないために重宝されている。
カスタマーもマーケターもいくつかのバイアス(先入観)を抱えているのである。(それは男女や年齢や環境だけでなく、「自分はバイアスにかかっていない」という潜在的バイアスまで存在する。)
世代間の差異
現代社会を構成する人間は、5つの世代で大別される。そして、それらのもつ特徴やそれらを取り巻く環境の差異はもはや、違う人種といっても過言ではない。
・多くが引退しているmaturists(~1945年生まれ)
・引退している人もいるが購買意欲が高いbaby boomers(1945~60年生まれ)
・現代社会の仕事の中心のgeneration X(1961~80年生まれ)
・millennialsとも呼ばれるgeneration Y(1981~95年生まれ)
・centennialsとも呼ばれるgeneration Z(1995年生まれ~)
この中でXは社会人として仕事と直面していく中でEメール等の形でインターネットを知り、Yではもうデスクトップは古いものとしてスマートフォンやショートメッセージの利用が主であり、Zにいたってはスマートフォンありきの生活、とこれだけでも差異がはっきりしている。次の世代として社会に出始めているYへの対応が今は最重要。
Growth Driven Design
今までの「宣伝」は、一つの大きなプロジェクトを主軸にしたPDCAサイクルとなっていた。それらは(直線的にイメージされてしまった)カスタマージャーニーになぞらえて運用することで成功するとされていたが、地域や環境、世代等多くの振れ幅が存在する現代社会において、それはもはや時代遅れである。
小規模なキャンペーンを短期間で推進し、そこで得られたデータをもとにさらに細かな戦略を立て、微調整を繰り返していくことで最適化を進める「Growth Driven Design」の考え方が必要。
webサイトにおいては、ユーザーはそのページを閲覧することで、よりよい決定をするためのものを探している。ユーザーが欲しいもの、見たいものが瞬時に紐づいてくれるcontents marketing hubはそれぞれのwebサイトにおいて異なってくるが、それらを認識・活用するにはGrowth Driven Designの利用が必要となってくる。調査や修正を通じて、カスタマーとの関連性を持ち続けることが重要である。
大きなプロジェクトを主軸にするのではなく、その後の調査や修正を主軸としたPDCAサイクルを回して小さな規模のサイクルを徐々に大きくしていくことが、より安く、より分かりやすく、よりシンプルに成功につながる可能性を秘めている。
以上です。
確かに現代は、一つの物事に大規模なリソースを一気に使うより、小規模・中規模のスタートからユーザーを巻き込み、結果として大規模なものとなって成功につながったというものが多いように感じますね。(恋ダンス、PPAPなど)
マーケターだけでなくユーザーの一人一人も巻き込んで、「自分がこの流れを作っている一因なんだ」とユーザーに思わせる高揚感・一体感を作っていく、そのための戦略立てや調査こそがGrowth Driven Designなんですね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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